地味な女のカナダ生活

カナダであれやこれや起こる日常を書いています

気を紛らすには

義母の作る魚(tilapia)のグリルは私の好物だ

魚の上にのっているスパイスと魚が絶妙にマッチして美味しい

この料理が大好きな私のために義母はよく作ってくれる

 

そして、それを知っている熊五郎

「今週末はTsukiのために僕は魚のグリルに挑戦するよ」

と言い出した

 

我が家でもサーモンやTilapiaなどの魚料理は

食卓に出すのだが、大抵はホイル焼きや塩胡椒でフライパン焼きなどの簡単料理で義母が作るようなアラビックなスパイスを使った魚のグリルは私は作った事はない

 

「楽しみやわ〜」

 

と喜ぶ私をみて熊五郎は娘と共に魚の買い出しに向かった

 

「新鮮な魚を買ってくるよ」

 

と笑みを浮かべながら、、、、、

 

 

「最悪な経験してきた、、、」

 

帰宅した熊五郎は別人だった

 

「どうしたん? 魚なかったん?」

 

「あった、あったけど、、、」

 

娘と魚売り場に行った熊五郎

どれがいい?と魚を見てはしゃぐ娘と水槽の中を眺めていた

そして娘が指差した魚を必殺魚さばき人が見事に水槽からすくいあげ

熊五郎の目の前で、ハンマーで一撃

そしてあっと言う間に解体した

 

「この魚は、、、僕と目があったんだ

僕が選んだから、、

血が飛び散って、、、、、、」

 

ワイルドに見える熊五郎、実はかなり繊細な男なのだ

 

「ダディ、じゃあこの魚にありがとう言おう」

 

いつのまにか、こんな事を言うようになった息子を前に

 

「今夜はダディが美味しい魚を作るよ」

 

と料理の準備を始めた熊五郎

 

おぇーーーーーーー

ニュルニュルする

この頭はどうすればいいんや?

おぇーーーーーー

 

チキンなどは、平気で調理するのに魚が苦手なのか、おぇーを連発

私は魚は平気で、頭がついてあろうが生でも抵抗はない

 

「手伝うで」

 

「いや、大丈夫

おぇーーーー

 

熊五郎、 歌え」

 

「?」

 

チキンが苦手な私でもオーブンで丸焼きをする時がある

そのシーズニングの時、気を紛らそうと私は歌を歌うようにしている

 

しぇんと しゃいやーーーー(聖闘士星矢)

少年はいーつーもー

ハイハイハイハイ←気合入れる

 

しぇんと しゃいやーーー(半泣き)

明日の ゆうしゃー

おーーーぉ イェイ←もっと気合入れる

 

「よし、、歌うよ」

 

I have a pen 

I have an Apple 

ウッ

Apple pen 

 

なんでピコ太郎

 

I have a knife 

I have a fish 

ウッ

ナイフッシュ

 

ふっふっふっ←1人で受けてる

 

こうして熊五郎は無事に魚のグリルを熊五郎レシピに追加したのであった